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年齢は関係ない。50代でゼロから挑戦し、管理職へ歩んだ道

看護師助手として9年間働いたのち、50代にしてヘルパー資格の取得に踏み出した池永優子さん。「歳は関係なく、やれないことはない」という言葉を体現するように、訪問介護の世界に飛び込み、介護福祉士の資格も取得。今では管理職としてスタッフをまとめながら現場にも立ち続けています。最初の1ヶ月は「辞めたい」と思うほど大変だったこと、利用者様との関わりで見つけたやりがい、そして管理職として大切にしていることまで、池永さんのリアルな言葉をお届けします。

PROFILE
お名前 池永 優子
職種 訪問介護(介護福祉士)
入社 2024年
前職 看護師助手(9年間)
趣味 スタバで読書

50代で「このままでいいのか」と問い直した

看護師助手として9年間、病院で働いてきました。仕事自体は続けていたんですが、50代に差し掛かったころ、ふとこんなことを考えたんです。「定年まであと7〜8年。定年したら給料も下がる。このままでいいのかな」って。

看護師助手の仕事は、看護師さんのサポートとして患者様のケアに関わる仕事です。入浴介助のお手伝いや、食事のサポート、検査の準備など、医療の現場を身近に感じながら働いてきました。長年その環境にいたことで、「人のお世話をすること」が自分に合っているということはわかっていました。でも、資格という意味では何も持っていなかった。それが、50代になって初めて「何か取り組んでおきたい」という気持ちになったきっかけでした。

ちょうどそのとき、同じくらいの年齢の友達がヘルパーの資格を取ったんですよね。「そっか、そういう道もあるんだ」と思って、私も一念発起して申し込んでみました。1ヶ月で取れる講座で、久しぶりに学生みたいな気持ちになって——それはそれで楽しかったですよ(笑)。先生から訪問で働いている方のリアルな話も聞けて、「面白いかもしれない」と思い始めたのもこのころです。

ヘルパーの資格を取ったあとは、介護福祉士の取得にも挑戦しました。試験勉強は大変でしたが、合格したときに「やれた」という自信になりましたね。50代で、改めて何かに合格するってすごく嬉しいものです。歳は関係ないんだって、このとき初めて実感できたと思います。

あまてらすに入ったのは、10数年ぶりに再会した従姉のひと言

資格を取って、さあどこで働こうかと考えていた頃に、たまたま従姉と久しぶりに再会しました。10数年ぶりの再会で話を聞いたら、あまてらすでケアマネとして働いているというんです。本当に偶然の再会でした。お互い会えないまま時間が経っていたのに、そのタイミングでばったり会えたことが、今の自分につながっています。

「訪問もあるよ。あんたならやっていけると思う」と軽い感じで声をかけてもらって(笑)。知らない会社にいきなり行くより、知り合いがいる職場の方が安心かなと思って、面接を受けることにしました。面接で会った上司の方がとても優しくて、雰囲気もよかった。「ちょっとやってみよう」という気持ちになれました。

ただ、訪問介護に対しては以前からあまりいいイメージがなかったんですよね。病院で働いていたころ、看護師さんたちから「訪問先が汚い」「荒れた環境のところに1人で行かなきゃいけない」という話をよく聞かされていたので。介護が必要になったばかりのお宅はなかなか大変なこともある、という話も耳に入っていて、少し怖いイメージを持っていました。でもいざ働いてみたら、そんなことはなくて。想像していたよりずっとよかったです。

訪問介護の仕事内容は、入浴介助や食事の支援、掃除・洗濯といった生活援助など、利用者様の日常生活をサポートするものが中心です。おむつ交換などの身体介護も初めは緊張しましたが、ヘルパー講座でひと通り学んでいたこともあって、少しずつ慣れていきました。「初めてのことだらけだけど、できないことはない」と思えたのは、資格取得の勉強をしていたからかもしれません。

最初の1ヶ月は、「辞めたい」と本気で思っていた

いざ働き始めると、最初の1ヶ月はかなりきつかったです。移動の多さ、初めての利用者様とお会いするときの緊張、車の運転への不安——慣れないことばかりで、正直「辞めたいな」という気持ちがずっとありました。「こんなに大変なら続けられないかも」と思っていたことも正直なところです。

でも2ヶ月、3ヶ月と経つうちに、少しずつ体が慣れてきて、利用者様との関係も深まってきました。最初は緊張していたお宅でも、何度か顔を合わせるうちに打ち解けてきて、いろんな話をしてくれるようになってくるんですよね。「来てくれてよかった」「あなたがいると安心する」と言ってもらえるようになった頃から、「あ、これがやりがいなんだ」と感じるようになったんです。

訪問介護の仕事で大切にしているのは、「話を聞くこと」です。自分のことも少し話しながら、相手の話をしっかり聞いて寄り添う。それが利用者様との関係づくりの基本だと思っています。ただ体のケアをするだけじゃなく、その人の日常の一部になっていくような関わり方ができるのが、訪問介護の面白さだと感じています。

利用者様はみなさんいろんな人生を歩んできた方ばかりです。お話を聞いているだけで、「こんな経験をされてきたんだ」と教えられることがたくさんあります。年齢を重ねた方の言葉って、重みがあって面白い。「言葉に出せば叶わないことはない」というのも、そういった言葉のひとつです。利用者様から教えてもらうことが、私の今の糧になっています。

それと、給与面でも看護師助手の頃より良くなったことが、続けられた大きな理由のひとつです。将来の夢のためにも、もう少し頑張らなきゃって(笑)。

訪問のスケジュールは、1日平均5〜7件ほど。要介護認定の方への訪問は45分が基本ですが、記録を書く時間を合わせると50分前後になることが多いです。昼ごはんは車の中で食べながら移動、という日も珍しくないですよ。でもそれも含めて、なんか慣れてしまいましたね(笑)。

前職の看護師助手は病院の中での仕事でしたから、働き方は大きく変わりました。でも「車で移動する」「直行直帰できる」という自由さは、想像していなかったメリットでした。職場に顔を出して指示を受けてから動く、という形ではなく、自分でスケジュールを把握しながら動く働き方が、自分には合っていたんだと思います。

今は管理職として、スタッフの話を聞くことを大切に

入社から数年が経った今は、管理職としてシフト作成や売上報告などの事務業務も担うようになりました。訪問に出ながら事務もこなす日々で、忙しいことは忙しいんですが、それがまた新しいやりがいになっています。自分が利用者様と向き合うだけでなく、スタッフ全体をまとめていくことにもやりがいを感じるようになってきました。

訪問介護って、基本的に1人でお客様のお宅に伺う仕事なんですよね。スタッフ同士が顔を合わせる機会が少ないから、誰かが思い悩んでいても、なかなかわかりにくい。一人で仕事しているスタッフが「あれ、これどうしたらいいんだろう」と悩みを抱え込んでしまいやすい環境でもあります。だから私は、わずかな時間を見つけて積極的に話を聞くようにしています。「最近どう?」「大丈夫?」って声をかけることで、スタッフが一人で抱え込まないようにしたいんですよね。

スタッフが抱える悩みって、利用者様との関わりのことだったり、体力的なことだったり、人それぞれです。でも、話してくれるだけで少し楽になるということもある。だから「話してくれてよかった」と思ってもらえるような関係を、ひとりひとりと作っていきたいと思っています。

若いスタッフも多いので、みんなが楽しく仕事できる職場にしていくことが、今の私の大切な役割だと思っています。そして、次のステップとしてケアマネジャーの資格取得にも挑戦したいと思っています。50代でゼロから始めた挑戦は、まだまだ続いています。

ケアマネジャーの資格を目指したいと思っているのは、今の仕事の延長線上にある自然な流れだと感じているからです。介護福祉士として利用者様の日常に関わりながら、その方の生活全体を支えるプランを立てられるようになれたら、もっと深くお役に立てると思っています。年齢を重ねてからの挑戦ですが、それが逆に強みになることもある。長く生きてきた分だけ、利用者様の気持ちに寄り添える部分があると感じています。

あまてらすは直行直帰が基本なので、毎日職場に顔を出す必要がありません。自分のエリアを回りながら仕事ができる環境は、特に車での移動が好きな方や、自分のペースで動きたいという方に向いていると思います。今、「年齢を理由に転職を迷っている」という方がいたら、ぜひ一歩踏み出してみてほしいと思います。私も50代での挑戦でしたが、やってみれば案外できるものです。訪問介護は、医療や介護の経験がまったくなくても、資格を取れば始められる仕事です。最初は大変でも、慣れてくれば「続けてよかった」と思える日が必ず来ます。

「豪華客船に乗って世界一周したい」——これが今の私の夢です。ある利用者様に「言葉に出せば叶わないことはない」と言ってもらってから、ずっと心に持ち続けています。看護師助手の頃よりも収入が上がって、「もしかしたら本当に実現できるかも」と思えるようになりました。長く生きてきた分だけ、やりたいことも見えてくる。歳を重ねてから挑戦することを怖いと思っていた自分が、今では「あのとき踏み出してよかった」と思っています。歳は関係ない、やってみればできることはたくさんある——そんなことを実感しながら、今日も現場に出ています。